Ema手帖 ~妊娠・出産・育児の体験談やおすすめ絵本のご紹介~

関東のとある田舎に住みつく主婦のブログ

Ema Note

気になることを詰め込んだ手帖Blog

【絵本】”せきたんやのくまさん”の哀愁と2歳児の反応

せきたんやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

 

1.せきたんやのくまさん 内容

 

とある石炭屋のくまさんの話。

 

”くまさん”といっても、どう見たって”テディベア”。

 

なんとなく縫い目らしきものが見えます。

 

原題をみてみると、”Teddy Bear Coalman”。

 

あ、やっぱりテディベアだった、となぜか安心しました。

 

めーっちゃ平たく言えば石炭業者の業務日誌

 

なにをしたとか、どこへ売りに行ったとか、

 

いくらで売れたとか。

 

ただ、繰り返し読んでみると、

 

くまさんの悲哀を感じて胸に迫るものがあるのです。

 

 

2.端々に感じるくまさんの悲哀といちいち心配する娘

 

1ページ目からすでに切ない。

 

「あるところに せきたんやのくまさんが たったひとりですんでいました」

 

そこ、強調しなくてもいいのになぁ。

 

原文はどうだったのだろう?

 

” Teddy Bear Coalman lives all by himself "

 

Web辞書をみると

 

・一人暮らしをする

 

・独りぼっちで暮らす

 

とある。

 

一人暮らしではいけなかったのかなぁ。。

 

訳者、いしいももこ先生は何かを感じていたのかもしれない。

 

 

「なんでひとりなの?」

「おかあさんはいないの?」

「おとうさんは?」

 

と問う2歳の娘に母さんは答えられなかったよ。

 

けれど、たったひとりでも、いや、たったひとりだからこそというべきか、

 

このくまさんは、めっちゃまじめに働きます。

 

セリフは全くありません。

 

ただ黙々と、働くのです。

 

 

 

それから、冒頭の挿絵。

f:id:mothersnote:20160606224401j:plain

 

くまさんが寝ているのはベビーベッドのようなところ。

 

柵で囲まれています。

 

でもくまが寝ているので、もうそれは

 

どうやって入るの?自分で降りれるの??

 

と、ここでも娘の突っ込みが・・・。

 

確かにこの柵の高さをまたぐことはたぶん無理。

 

 

 

子どもって、字が読めない分、挿絵の細かなところをよく見ています。

 

まさに”絵を読む”という感じ。

 

それで、絵に何が描かれているかを推測して、聞いています。

 

大人は字ばかり追うから、子どもの視点にはハッとさせられることばかり。

 

 

 

たぶん、何かツマミ的なものを引っ張って柵をおろすんだろうね。

 

寝返りしても落っこちないから安心だね。

 

と回答しました。

 

「へー。」

 

と返事されました。

 

くまさんのように無表情でした。

 

 

もうひとつ、気になったのは、とある奥さんのところへ石炭を売り届けた場面。

 

せっせと石炭を倉庫に運ぶ後ろで、

仁王立ちする奥さんが描かれています。

 

f:id:mothersnote:20160606232940j:plain

そして微笑。

 

現場監督?

 

もう少し手伝ってしてあげてもいいのになぁ・・・。

くまさんは、一応熊だけどさ、力持ちらしいけどさ。

 

これ見る限り、くまさんはとても小さい。

子どもに仕事をさせているようで胸がいたい。

 

お金払ってるんだからやってもらって当然でしょ?

 

とおもっているのか。

 

 

もしくは

 

「大変ねぇ、手伝うわよ」

「いや、平気っす!汚れるんで自分やりますよ」

 

みたいなやりとりがあったのか。

 

真相は不明。

ちょいちょい散りばめられている”くまさん”の

この本の真の魅力ではないのかと思っております。

 

 

3.時代の変化と心配されるくまさんの生活。

 

この本はイギリスで1948年に出版されたもの。

coalman(石炭を供給する人)の職業は当時一般的だっただろうけど、

今はもうその仕事はほとんどありません。

 

となると、心配されるのは、くまさんの生活ですが・・・。

 

ご安心ください。

 

 

くまさんはその後も転職&転職&転職・・・・

 

 

転職しまくります。

 

植木屋さんとか

うえきやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

牧場運営とか

ぼくじょうのくまさん

郵便屋さんとかね。

ゆうびんやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

いまごろSEとかになってるかもしれない。

 

もしくは引退して快適なシニアライフかも。

これだけまじめに働いてきたわけだし、

ゆっくりしてもらいたい、そう願います。

 

いずれにしても多くを語らない本ゆえに、謎は多い。

 でもあれこれ想像させてくれる本は個人的に好きなのです。

 

4.余談 イギリスの不思議なお祭

 

イギリスと石炭で検索していたら行きついたのがこちら。

 

石炭運びレース大会

f:id:mothersnote:20160606225259j:plain

50㎏の石炭を担いで、1マイル(1.6km)を爆走するというものだそうで。

f:id:mothersnote:20160606225346j:plain

女性もこの通り爆走!

f:id:mothersnote:20160606225242j:plain

優勝者?っぽい人。それよりもうしろのゆるキャラが気になる。

http://www.gawthorpemaypole.org.uk/

 

くまさんにもぜひ出場してもらいたいなと。

 

☆読み聞かせの反応☆

子どもの反応はまぁまぁです。

でも石炭屋という職業がわかりにくいようで、

”パンやのくまさん”のほうがお気に入り。

パンやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

パンやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

 

じゃーそっちを紹介してよ!という方もいると思います。

 

うん、おっしゃる通り。

わたしも書いていて、なんでこっちを書いてんだろう、って・・・。

 

たぶん、こっちのほうが哀愁があったからでしょうね。

パン屋のではお客さんに好かれていて、ゼリーとかもらってましたし。

 

たったひとりでまじめに働くくまさんを、一人でも多くの人に知ってもらえれば幸いです。

 

せきたんやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

せきたんやのくまさん (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)

 

読み聞かせ時期:2歳11か月